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海の近くに住む前に。湘南の海抜と津波ハザードの調べ方

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湘南の主要駅の海抜は、いちばん低い逗子駅で約2.8m、いちばん高い二宮駅で約24.6m(国土地理院の標高データ ※2)。同じ「湘南」でも、足元の高さが駅ごとにまるで違います。

海の近くで賃貸を探すなら、家賃や眺めより先に、海抜と津波の浸水想定を公式のハザードで確かめる。順番はこれが安全側です。神奈川県の想定では、津波の高さは市によって最大11〜14m台にのぼり、最短では数分で到達するとされています(※1)。

こう書くと怖い数字に見えますが、おびえるために調べるわけではありません。自分が住もうとしている場所の危なさを、人任せにせず自分で確かめる。数字はそのための材料です。まずは海抜から見ていきます。海沿いに住む日々の話は海の近くは家賃が高い、と思っていませんかにゆずり、ここではリスクの確かめ方に絞ります。

湘南の駅、海抜は何メートルか

住もうとしている駅の海抜は、次の章の想定津波高と見比べる基準になります。湘南でいちばん低いのは逗子駅の約2.8m、いちばん高いのは二宮駅の約24.6m。その差は20m以上あります(国土地理院の標高データ ※2)。

主要駅の海抜は次のとおりです。

海抜
二宮 約24.6m
大磯 約18.0m
藤沢 約12.9m
辻堂 約10.0m
平塚 約8.0m
茅ヶ崎 約7.3m
鵠沼海岸 約6.3m
鎌倉 約6.2m
逗子 約2.8m

海側の逗子・鎌倉・鵠沼海岸・茅ヶ崎はいずれも海抜10m未満。一方、内陸の藤沢は約13m、高台の大磯・二宮は約18〜25mです。標高の出発点が、駅によってこれだけ開くわけです。

この海抜を、次の章の想定津波高と並べて読みます。

神奈川県が想定する津波の高さと、到達までの時間

鎌倉駅の海抜は約6.2m(※2)。これに対して神奈川県が想定する津波の高さは最大約14.5m、最短の到達時間は約8分とされています(※3)。海抜と想定津波高を並べると、リスクの輪郭が見えてきます。

神奈川県は2015年(平成27年)3月に、最大クラスの津波浸水想定を公表しています(※1)。相模トラフ(相模湾から房総沖にのびる想定震源域)沿いで、再来の間隔が2,000〜3,000年またはそれ以上とされる規模の地震まで含めた想定です。県は9つの地震を検討し、そのうち5つを重ね合わせて、浸水する範囲と水の高さ(浸水深)が最大になる条件を採用しました。

裏取りできた市の想定は次のとおりです。

想定津波高(最大) 最短到達時間 出典
鎌倉市 約14.5m 約8分 ※3
逗子市(小坪地区) 約12.8m 約9分 ※7
藤沢市 約11.5m 約6分 ※4

茅ヶ崎市では、沿岸の柳島・南湖・東海岸南などで最大5mを超える浸水深が想定されています(※5)。平塚市の想定津波高は公式の数値を確認できなかったため、ここでは挙げません。市は津波避難ビルと街なかの海抜表示板を公開しているので、現地のおおよその高さはそれで確認できます(※6)。

ここで大事なのは、海抜が想定津波高を下回るエリアは、浸水想定域に入りうるという読み方です。鎌倉駅は海抜約6m、想定は最大14m級。しかも到達は数分とされています。だからこそ、自分が住もうとしているエリアが実際に浸水域に入るかは公式のハザードマップで確かめ、避難の経路も先に調べておくのが現実的です。

「海から何メートル」ではなく、標高で考える

海沿いのリスクは「海から何メートル離れているか」で語られがちですが、実際に効いてくるのは、距離よりも標高(海抜)と浸水深、そして河川の遡上です。

たとえば茅ヶ崎市では、海岸そのものだけでなく、相模川沿いの萩園・中島といった内陸側も遡上による浸水の警戒対象とされています(※5)。境川や引地川のような河口を持つ川でも、津波は川をさかのぼります。海岸から少し離れていても、標高が低く川が近ければ、浸水想定域に入ることがあるということです。

なお、海岸線から内陸何メートルまで浸水するか、という距離の数値は、各市とも地図での表示にとどまり、はっきりした数字では公表されていません。だからこそ、物件の位置そのものを公式の浸水想定図で確認するのが確実です。

市ごとに違う、津波避難の考え方

「津波避難場所」への誘導標識

避難の枠組みは、市によって少しずつ違います。

  • 藤沢市:短時間で津波が来る場合の一時避難先として、津波避難ビル(すぐ逃げ込める高い建物)を指定し、地図で公開しています(※4)。
  • 茅ヶ崎市:2025年(令和7年)3月に県から津波災害警戒区域(津波被害のおそれがあるとして県が指定した区域)の指定を受け、新しいハザードマップを作成。逃げ込む一時退避場所などを制度化しています(※5)。
  • 鎌倉市:津波避難対象区域を設定し、地区ごとのハザードマップを公開しています(※3)。
  • 平塚市:大津波警報が出たときの一時退避先として津波避難ビルを指定し、街なかに海抜表示板も設置しています(※6)。
  • 逗子市:最短9分で到達するとされる小坪地区などを前提に、高台への避難経路を示しています(※7)。

制度の呼び方は違っても、共通する考え方は同じです。揺れを感じたら、まずより高く・より内陸へ。津波避難ビルは、高台まで間に合わないときの一時退避先という位置づけです。住むエリアがどの区域にあたり、どこへ逃げる想定なのかは、入居を決める前に一度見ておく価値があります。

住む前に確認する手順

「ここは海抜0.9m」の海抜表示板

不安を数字のまま抱えるより、物件の位置で具体的に確かめたほうが、判断は進みます。手順は次の4つです。

  1. 浸水深を見る。 国土交通省の「重ねるハザードマップ」(※8)か、各市の津波ハザードマップで、物件の位置に何mの浸水が想定されているかを確認します。
  2. 海抜を見る。 国土地理院の地理院地図(※2)で、その場所の標高を調べます。想定津波高と見比べれば、自分が住もうとしている場所が浸水域に入りうるかを判断できます。
  3. 避難動線を見る。 最寄りの高台や津波避難ビルがどこにあり、そこまでの経路が現実的かを確認します。
  4. 建物で備える。 浸水想定域にあたるなら、上層階、RC造(鉄筋コンクリート)、避難のしやすさといった条件で物件を絞り込みます。

海の近くに住むこと自体をあきらめる必要はありません。確認したうえで、条件を選べばいい。住んだ後の塩害や湿気の備えは湘南の海沿い物件、塩害と湿気は対策しだいで抑えられるにまとめています。あわせて読むと、海沿いで暮らす前提の備えが具体的になります。

まとめ

湘南は、駅によって海抜が大きく違い、市によって避難の枠組みも違います。だからこそ大切なのは、一律の海抜表ではなく、あなたが住もうとしている物件の位置で確かめること。そこさえ公式のハザードで押さえれば、海の近さと安心は両立できます。

確認の見通しが立ったら、次は住まい探しです。湘南最大級の店舗ネットワークを持つユーミーネットの物件をそろえたroomapで、湘南のお部屋を見比べてみてください。

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